中国の脅威に向けた新日米同盟

時事ロバート・D・エルドリッヂ

著者:ロバート・D・エルドリッヂ

ISBN:978-4792607234

判型:四六判/並製

定価:1870円(税込み)

ロシアより危険な中国への防衛こそ急務!
米国のエキスパートが、中国の軍事力、政治戦、宇宙戦などを多方面から分析し日本に向けての警鐘を鳴らす。
自国を守る意思がないと国際社会は助けに来ない!
米軍が日本のために死ぬ覚悟があっても、日本には米国を守る義務はない。

目次

はじめに
略語
 

第1章 中国の対日政治戦
ケリー・K・ガーシャネック
Kerry K. Gershaneck
(元米海兵隊中佐)
はじめに/日本と中国は戦争状態にある/中国の対日政治戦/知識階級の取り込み/統一戦線及び友好組織の設立/孔子学院及び中国留学生協会の設立/中国国際友好連絡会の存在/軍事的威嚇と懲罰―心理戦とメディア戦の連鎖/沖縄が狙われている/対日のための経済活動/過激な活動家たち/中国の政治戦の焦点、組織、資源/政治戦が目指すもの/特徴・特色/組織/複雑な構成の政治局/プロパガンダとメディア戦の構造/諜報機関/統一戦線工作部/資源―資金調達と経済対策/政治戦における人民解放軍の役割/日本を巻き込んだ戦闘作戦における中国の政治戦/中国の政治戦対応に失敗した日本

第2章 インド太平洋地域における中国の海軍力
ジェームズ・E・ ファネル
James E. Fanell
(元米海軍大佐)
はじめに/リーダーシップの継続性―毛沢東から習近平/龍の吐く息/偉大な復興/中国共産党の総合国力/ハードパワーを優先―防衛費について/軍事力バランスの変化―2000年から2020年、それ以降/世界最大の海軍を有する中国/中国海軍の航行力の向上/海上における空母打撃群/新技術が導入される第3の空母/米国の予想を上回る中国の軍事力/懸念される今後の10年 /急激に増加した中国の核/同盟は準備ができているか

第3章 対中国宇宙戦への備え
ビル・ガーツ
Bill Gertz
(米ワシントン・タイムズ・国家安全保障特派員)
はじめに/宇宙からの脅威/宇宙戦でロシアと手を組む中国//中国の宇宙戦能力を高めたクリントン政権/中国の攻撃を隠したオバマ政権/GPS衛星攻撃の脅威/レーザー兵器による宇宙戦/宇宙空間の平和利用という嘘/狙われるGPS衛星システム/宇宙空間は最重要な戦略領域/米軍を上回る宇宙兵器/米国の脆弱性/同盟軍をも混乱におとしいれる中国の宇宙戦/中国とロシアによる衛星攻撃兵器開発/社会生活を破壊する宇宙戦/中国・ロシア・北朝鮮・イランによる宇宙の脅威/日本に対する影響

第4章 日本の防衛即応態勢
グラント・F・ニューシャム
Grant F. Newsham
(元米海兵隊大佐)
はじめに/中国の危険性―南シナ海での挑発/台湾の安全保障は日本の安全保障/日本防衛の現状/自衛隊の〝統合”運用―遠い道のり/未発達な軍部間の通信機能/不十分な防衛費/日本の水陸両用作戦能力の限界/日本の少ない防衛予算/日本の装備改良費はどのくらいなのか/中国の防衛予算は?/自衛官に関する重要な課題/憲法改正の必要性/なぜワシントン(および東京)は心配するべきなのか?/ワシントンは問題視するべきである/しかし日本が防衛体制を変革しようとすれば、日本の平和主義と憲法はそれを阻止しないだろうか?/では日本国憲法をどうするのか?/今日の世界の現実を評価すると/米国人は日本防衛を確約しているのか?/〝砂場遊び”への固執/日米安全保障条約の限界

第5章 座談会 日米同盟vs中国
ロバート・D・エルドリッヂ/ケリー・K・ガーシャネック/ジェームズ・E・ ファネル/ビル・ガーツ/グラント・F・ニューシャム
ロシアのウクライナ侵攻が中国の台湾侵攻の基本となる/北京オリンピックが終わるまでウクライナ侵攻を待ったロシア/中国の台湾に対する攻撃に備えよ /プーチンと習近平による共同声明/正しかったトランプ元大統領/日本での核保有について/日米における必要不可欠な部隊配置/情報時代の戦争/太平洋の島々で国旗を掲げ、存在感を示し、士気を保ち続けること

第6章 結論と提言
ロバート・D・エルドリッヂ
Robert D. Eldridge
(元海兵隊政治顧問)
米軍が日本のために死ぬ覚悟があっても、日本には米軍を守る義務はない/日本への提言