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元旦ブログの続き・・・(2014/01/02)

情報機関のことを最近ではインテリジェンス機関と呼ぶことが多いようですが、要はわかりやすく言えば「国家スパイ機関」のことです。世界の主要国で、情報機関を持たない国は皆無です。アメリカならCIA、イギリスはMI6(正式にはSIS)、イスラエルのモサド、中共の国家安全部、南朝鮮ならKCIAの後身となる国家情報院があります。

当然日本にも情報機関は存在しています。現在、日本の主な情報機関の職員合計数は約1万5000人です。その内訳は外務省が約5800人、内閣情報調査室が約170人、公安調査庁が約1530人、警察庁警備局公安課が約1000人、警視庁公安部が約2000人、 防衛省情報本部が約2400人、陸上自衛隊中央情報隊が約600人、 陸上自衛隊特殊作戦群が約300人、陸海空自衛隊情報保全隊が約1000人、といったところです。 日本の諜報能力には昔から定評があり、世界に名を轟かせたスパイ養成機関の陸軍中野学校では、その生徒たちを「秘密戦士」と呼んでいました。

外務省の情報機関というのは、主として外交のための各国の政治・経済・文化・芸術等に始まり、治安情勢や宗教・民族紛争等の情報収集に当たります。イメージとしては諜報機関というよりも各国の状況等を情報分析し、日本国民の海外生活・進出・旅行等への安全確保という意味が主であるといえます。しかしそうした日常の情報収集活動から思わぬ成果が上がることもあります。

防衛省はやはり各国の戦力分析の為の諜報活動となります。戦闘能力・戦闘技術・武器能力・武器開発等の情報収集に当たり、日本の戦闘能力の向上にも役立たせています。一番は日本の領土・領海・領空への侵入がないように監視することであり、情報として事前に把握できるように活動しています。

内閣府に属する「内閣情報調査室」は「日本版CIA」を目指し、1952年に創設された組織で、本部は内閣府庁舎6階にあります。諜報部門は、国内、国際、そして経済部門の3つに分かれています。それぞれ約50人の諜報員を抱えていますが、誰がどんな調査をしているかは、お互いの諜報員同士でもわかりません。

伝統的にもアメリカCIAのカウンターパートナーであるため、お互い日常的にCIAとは情報交換をしています。実務におけるトップの内閣情報官をはじめ、伝統的にも職務上からも警察庁からの出向者がほとんどを占めるのも特徴です。
国際部門の諜報員は、拉致問題をはじめ、北朝鮮に関してはかなりの情報量をもち、中共に関しても一時のソ連・ロシアにも匹敵するほどの情報が蓄積されてきています。国内部門では、左翼過激派に対する情報収集がメインですが、各政党に対する情報収集も行われています。

日本にもアメリカCIA諜報員は配置されていますが、そのほとんどは経済CIAといわれていて、一部は日本と連携し中共・ロシア等の領事館員等に対する諜報活動もしています。内閣情報調査室の一部局である内調衛星情報センターでは、現在4基打ち上げられている偵察衛星からもたらされる画像を分析しています。北朝鮮や中共の動向を注視しています。今回のフィリピン台風被害では、その能力が知られてしまうことから普通は絶対にありえませんが、政府間の超極秘として情報提供され、被害状況のみならず遺体捜索にも大きな役割を果たしました。フィリピンと日本国の信頼関係がわかります、アジアで中共と朝鮮半島だけがおかしいのです。

その極めて高い情報収集能力から、日本最強のスパイ機関と評価されているのが、警視庁公安部です。公安三課が右翼団体の担当で、一課二課とで極左グループから共産党、その他政府転覆を目指す団体の監視に当たっています。警視庁公安部は通称「さくら」「千代田」という暗号名で呼ばれることもあります。さらに公安総務課には警視庁内部ですら実態が隠されている部署もあり、国家に対する極めて重要な諜報活動を行っています。

外国諜報機関のスパイ行為を捜査するのが通称外事警察です。外事1課がロシアスパイおよびミサイルの部品の持ち出しなど戦略物資の監視をします。外事2課が中共、北朝鮮のスパイや大使館職員の監視等です。外事3課が国際テロ担当ですが、外事3課の場合には、例えばCIAからパキスタンのテロリストの遠い親戚が日本に潜伏しているなどの情報が入ると、対象者として調査しCIAと連携することもあります。

約3年前、そしてつい先日時効を迎えてしまいましたが、外事警察の捜査情報がネット上に大量流出する事件が発生してしまいました。世界に極秘手配されているイスラムテロ犯の姻戚関係に始まり知り合い程度までが網羅されておりその監視対象にもなっていました。さらには相当数の各国大使館員の銀行口座の全てが記録されており、その情報収集能力の緻密さに驚かされました。

公安調査庁は法務省の外局です。捜査権限は持たず武器の携行もありません。したがって一般的に日本国内の思想的動向を把握するということになりますが、破壊活動防止法の適用を判断する役割が有り、主として警察からの情報の一部と独自調査とをあわせ資料化分析しています。

オウム真理教の動向等には常に監視の対象としてあげており、日本の国家転覆等を企む傾向のある団体の監視をしています。しかし捜査権限もないことから調査するにも強制力のある執行権がないことからその活動には制限があるといえます。そして警察の公安とも、警察行政上の監督権者である公安委員会とは何の関係もありません。つまり本来の言葉上の意味である日本という公の安全秩序の為の法務省の一機関ということです。

安倍政権による国家安全保障会議NSCの設立、特定機密保護法の成立、国家安全保障戦略の閣議決定と日本の強靭化への道は歩み始めています。日本と日本国民が安心して安全に暮らせる、それこそが国の存続の最低条件です。安倍自民政権が右傾化との批判は全くあたりません、戦争をしようとしているのではなく、身近に迫る脅威から戦争にならないように国家の安全保障に政策を施しているだけのことです。

安倍政権により国家の安全保障への体制が固まり、人員の補強も決定しました。日本と日本人の安全のために伝統ある日本の諜報能力が必ず日本国を守る礎になっていくことを期待して良いと思います。

おわり